銀座から歩いていき、また戻ったので自分の中のエリアでは銀座の
大手町・逓信総合博物館(ていぱーく)へ。
いま、一緒にお仕事をさせて頂いているきりえ作家の
きりえや高木亮さんからの情報で、
「はなたれ小僧元気な子 さよなら滝平二郎遺作展」に。
滝平二郎さんといえば、子どもの頃の家の本棚に
「ベロ出しチョンマ」や「モチモチの木」があって、よく読んでいた。
昨年5月に亡くなられ、今回はその遺作展。(2月3日まで)
こちら。
ていぱーくで行われるのは、郵便切手の原画展示もあるからのようだ。
(入場料は110円と手頃だが、ていぱーくサイトでは、さらに無料招待券も!
いま、発見しました。ぜひご活用を!)
版画や切り絵などが200点以上、実に見ごたえがある展示だった。
「花さき山」など、物語と絵が一体になっていた印象のものも
絵そのものだけで、すでに物語が織り込まれている。
背景が黒の時も白の時もそれぞれの印象が実に強烈だ。
「八郎」では、八郎の髪はうねるようでいて、波は飛沫の音が聞こえてくるようだ。
あるいは、朝日新聞に連載されていたという、きりえ作品も
「衣がえ」とか「さんま」とか、
日常の一場面が封じ込められている。
その場面の、前に何があったのかが想像でき、
何が起ころうとしているのかを予感させる。
たったい一枚にそれを凝縮させていることの迫力がある。
そうしたことが、人だけでなく、
雪や雨、けむり、草、木、花、すべてに宿り、
一つの世界が出来上がっていることが伝わってくる。
もう一度行ったら、もっと深く感じられるだろう。
きりえだからこその世界、ナイス!