頭で理解できる絵と、そうでない絵がある。
どちらがどうという訳ではない。
ただ、すぐには理解できない絵というのは、
時として、「目が離せない」状態になる。
木村圭市郎氏の「絵」を見せてもらったのは、
2009年も始まったばかりの時だったと思う。
「絵」といっても、鉛筆一本で描かれた素描で
しかも、コピー用紙にプリントアウトされたもの。
「目が離せない」その一枚が、いつしか動いて見える。
絵の中で、視点が勝手に動き、迫力あるものとして伝わってくる。
数々の伝説を持つ方のようだが、
そうしたストーリーを知らずしても、一枚の絵として、
心に切り込んでくるものがある。
彼の息子、木村タカヒロ氏が、「木村圭市郎素描動画劇場」というサイトを立ち上げた。
一枚の絵として見せてもらった素描が、動画となって、命を吹き込まれたかのように生き生きとしている。
キムスネイクとして多方面で活躍しているイラストレーターが、
70を越えて新作を描きはじめたアニメーターの作品を紹介しているという
親子を越えて、クリエイターとして「仕事」でつながっている事実が
モノを作ることは、伝えていくことなのだという
今いちばん大切にしていきたいことを教えてくれる。
アニメーション制作については、まるで分かっていないの自分なので
とにかくサイトを見て、感じ取って欲しいとしかいえないのが、もどかしい。
サイト内では、管理人ブログのなかで、「木村圭市郎素描動画」の楽しみ方も
紹介されている。
ぜひ見て欲しいし、さらに人にも伝えて欲しい。
木村圭市郎、その伝説にもまして、今描いていることが、ナイス!