マーク童話

丘の上のポストシーラカンス堂

第6話

遠くまで働きにいっているお父さんにと、毎日出しにきている子もいました。

はじめての恋、はじめての手紙、恥じらいながら投げ入れて、走っていなくなった女の子もいました。

学校に受かるようにと、深くつもる雪をかき分け、その丘のポストまでたどり着いた学生もいます。

遠くに働き行っている息子に、内緒で仕送りを送っていた頑固な父親もいました。

■シーラカンス堂 coelacanth-doh